種まきから脱穀まで常に20人以上の大人や子供たちそしていきものたちでにぎわった田んぼも今は晩秋の穏やかな光を浴びてひっそりと静まり返っております。
有機稲作3年目の今年こそ慣行田並の収量をと意気込んで昨年の秋から土つくりを心がけてきましたが今一歩及びませんでした。
それでも秋口には生き物調査を宇根先生の指導でおこなうことが出来、田んぼの生き物の豊かさを実証できたことは、これからも有機稲作を続けるうえで、大きな励ましとなりました。さらに毎日新聞主催の農業記録賞に「いのち育む有機稲作」として応募、全国区には及ばなかったものの地区入賞を果たすことができました。
さ掛けトラストの皆さんと作る有機稲作がさらに進化発展して行くことを期待しています。
2008・11・16
西尾勝治

「親が子に伝えることは」
10月4日、白川町で劇団ふるさときゃらばんの公演がありました。
そのフィナーレで歌われたのが「親が子に伝えることは」という歌でした。私のとても好きな歌です。
今の私達に、将来何を子供達に残すことが出来るのでしょうか?
はさ掛けトラストの水田は、安全安心な米とワラを創り出します。多くの生き物達があふれる田んぼになります。山里の風景に安らぎを与えます。たずさわる人達に笑顔を増やします。
トラストの田んぼには「親が子に伝えたいもの」があふれています。
その田んぼのお米、めしあがれ!
はさ掛けトラスト生産農家 佐伯薫

無農薬栽培田3回目の収穫の秋
昨年は少しだけ収穫量アップで内心ニコッ^o^
来年はもっとニンマリしたいと取り組んだ今年、あまりの雑草の多さに、草取り途中でリタイア。毎年農業1年生で頑張っています。
今年もまたはさ掛けトラストの人達との新しい出逢いもあり、とても楽しみです。
これからも、自分たちで出来ることを一歩一歩進んでいけたらいいと願っています。
はさ掛けトラスト生産者 佐伯福視

はさ掛けトラスト会員のみなさま
木々が色づき、風もひんやり、気持ちのいい季節になりました。
今年度のお米づくりは、「お湯の温度は何度やったっけ?」なんて言いながら、わいわいと作業した種籾の温湯消毒に始まり、鼻の穴が真っ黒になった種まき、素足に泥が気持ちいい田植え、暑い中の草取り、雨に悩まされた稲刈り&はさ掛けと、一通りの作業を体験しました。福岡から宇根先生を迎えて、田んぼの生き物調査も行い、農薬や除草剤を使わないということが、生きる場所(産まれる場所、育つ場所、死ぬ場所)を創り出しているのだということを、田んぼの虫たちを通して改めて思い知らされました。そして、新しい会員さんも増え、新しい出会い、交流がありました。また作業には参加出来ないけれど、応援したいと入会してくださっている方もいます。たくさんの方に支えられ、たくさんの生き物に背中を押され、たくさんのことを学ぶ場になりました。
改めて、今年もはさ掛けトラストにご入会いただきまして、ありがとうございます。
みなさまの投資が、田んぼを、農地を、そしてそこから流れていく川の水を、たった一部分ですが、農薬や化学肥料、除草剤の害から守り、虫たちを生かし、心ある農家さんの支えになりました。
ほんの一部分でも、カエルは何億個もの卵を産み、田んぼにホタルが舞い、トンボが産まれ、育ち、飛回り、生きることが出来ます。人間も大人と子供が心置きなく泥にまみれて、お米をつくり、そのお米を食べることで生かされます。
そんなちっぽけな一部分の喜びがこのお米につまっています。
今年度のお米の配分は1口40kgです。
黒い粒が混じっていますが、これはカメムシに養分を吸われたお米です。
食味にはほとんど影響しません。農協ではこの黒い粒が1000粒に何粒か入っていると、見た目が悪いという理由だけで、お米のランクを下げ、買い取り価格を大幅に安くします。農家さんにとってお米の価格を下げられるのは生活に関わってくる大きな問題です。そのために、慣行のお米づくりでは、カメムシ防除の農薬を撒きます。ヘリコプターを使って大範囲に農薬を撒くことも未だ続けられています。黒い粒が入っていることは、害虫と呼ばれる生き物もいる田んぼの証だと思って食べてください。
はさ掛けトラスト事務局
塩月祥子